「子どもか!も〜‼ドラマくらい観せてよ。今日のは録画してないのに」
一話飛ばしちゃうと次の展開が掴めないんだからね。
「せっかく一緒にいれんのに、ドラマなんかで時間をムダに出来ねぇよ」
うっ
そう言われたら、ドラマなんてどうでもよくなってしまう。
「俺、ああいうウソ臭いホームドラマとか嫌いだし」
あたしを抱き寄せて髪や頬を優しく撫でるリュウの手は、やっぱりどこか安心感を与えてくれる。
そんなリュウの胸に、あたしも手を回して抱き付いた。
広くてがっしりしたリュウの胸板。
そこに顔を埋めるだけで、胸がキュッと締め付けられる。
好きっていう気持ちが溢れて来る。
あたしの肩に回したリュウの手の力が一層強まって、あたしの頭に頬をすり寄せて来た。
「リュウはずっと一人暮らししてるの?」
密着した体勢のまま核心を突くあたしはズルいかもしれない。



