俺様ホストに愛されて



さっきのみゆちゃんとの会話を詳しく問いただすことが、この時のあたしには出来なかった。



なにかあると言われてしまったら、もう立ち直れないような気がしたから。



そんなはずはないのに今まで太一に裏切られた経験から、あたしは無意識に自分を守ろうとしてたんだ。





「嫉妬してんの?」



…………



予想だにしない切り返しに、思わず眉をひそめる。



なんでそんなに嬉しそうなわけ?



「なぁ、どうなんだよ?」



「ちょっ……!」



耳を甘噛みされて反射的にそんな言葉がが出た。



「どうなんだよ?」



とことん攻めて、奥にある気持ちを引き出そうとするリュウのテクニックに翻弄される。



「や、めてっ」



この状況でそんなのズルいよ。



さっきから耳を攻めて来るリュウは、確実にあたしの弱点を突いている。