今気付いたけど、美雪さんの声にも聞き覚えがあるような気がする。
なんとなく嫌な予感がする。
心臓がバクバクいってるのはどうしてかな。
あたしの不安が的中してそうで、体が固まったまま動かない。
まさか……ね。
そんなこと、あるはずないよ。
拳をギュッと握り締め、恐る恐る壁の向こう側を覗き込む。
半歩ほど前に進んだところで、リュウと会話していた女の人の顔が見えた。
う、そでしょ……⁉
そんなことってあるの…?
そこには綺麗にドレスアップした女の子の姿。
「次来た時はずっと一緒にいようね」
嬉しそうにリュウの腕に絡み付いて離れないその子は、太一の浮気相手だった女子高生のみゆちゃんだった。



