「よく言うよ、妃芽の方が恥ずかしいこと言ってたじゃねぇか」
「えー⁉言ってな……んっ」
そこまで言い掛けて口を塞がれた。
不意打ちキスに、思わず目を見開く。触れるだけの軽いキスだったけど、鼓動がドキッと鳴った。
「早く俺に抱かれたかったって言っただろ?今さら忘れたとか言わないよな?」
唇を離した後、リュウは口角を上げて意地悪く笑った。
確かに言ったね。
言いましたよ。
今になって恥ずかしさが込み上げる。
「早く抱かれたかったんだろ?」
わざとらしくからかうように言うリュウは、本当に意地悪で限りなくドSだ。
「答えろよ」
あたしが真っ赤になってるのを見て楽しんでる。
くそぅ、なんだか悔しいぞ。



