「俺のことだけ考えろよ」
首筋に吸い付かれ、そこにピリッとした痛みが走った。
それは一カ所だけじゃなくて、首筋から鎖骨部分、胸元へと、あらゆる場所へ移動して行く。
快感とリュウの温もりに包まれて、いつの間にかそんな恥ずかしさもどこかへ飛んで行った。
甘い声を出すあたしに、リュウは何度も何度もキスをしてくれて
中がリュウでいっぱいになった時も、それが止むことはなかった。
荒々しくなる吐息。
リュウの背中は、動きが激しさを増す度に熱くじっとり汗ばんでいく。
「妃芽……っ大丈夫か?」
艶やかで色っぽいその声は、あたしの思考を簡単に狂わせる。
こんな行為の最中ならなおさら。
「ん……気持ち……イイよッ」
激しいながらも、時々優しく声を掛けてくれるリュウの背中にしがみ付いて、快楽にただ身を任せた。
余裕があるのはリュウの方じゃん。
そんなに優しく声なんか掛けて来ちゃってさ。



