それに人に不快感を与えるこんな顔で、堂々と好きだと口に出来る太一の神経がわからない。
それに、あたしを侮辱するような言葉を並べる太一の神経を疑ってしまう。
捨てられるのがオチだなんて、絶対に太一だけには言われたくない。
「とりあえずここ出ようぜ」
立ち上がろうとする太一を、あたしは引き止めた。
「待って」
動きを止めて、怪訝そうにあたしを見る太一。
話の途中で席を立とうとする太一が本当にわからない。
「あたし、なに言われても太一とは無理だから。もう会わないし、電話もして来ないで欲しい。死ぬって言われても、あたしにはどうすることも出来ない」
内心では怒りもあったけど、ここはあたしが大人にならなきゃ。
感情的になるのは、太一の思うツボだろうから。



