部屋の中はまるでホテルのスイートルームのようだった。
「す、すごっ」
実際スイートルームを見たことはないけど、バラエティ番組とかに出て来る一流ホテルのスイートルームにそっくり。
畳でもフローリングでもない床は、大理石のようなもので出来ていて、独特のマーブル模様が高級感を増していた。
リュウの後を追ってリビングルームらしき場所へやって来たあたしは、目の前にある大きな窓に釘付けになった。
一面ガラス張りで、そこには綺麗な夜景が広がっている。
まさに絶景。
「すごーい、綺麗……」
窓の方へと歩み寄りながら、口から無意識に感嘆の声が漏れる。
上から腰の位置までガラス張りのそこ。そこから下は、出っ張っていて座れるようになっていた。
窓に張り付いて夜景を見下ろす。
綺麗。



