俺様ホストに愛されて



その後はリュウがべったり側にいて、どこに行くにも一緒だった。



さすがにトイレまで付いて来られた時は、おいおいと思ったけど。



そんなリュウの姿を一番面白がっていたのはイッキさんで、2人は仲が良いのか悪いのか。



じゃれ合って、なんだかんだと楽しそうな雰囲気。



「あの2人、兄弟なのよ」



いつの間にか隣にいたユメさんは、あたしと同じようにじゃれ合う2人を見つめながらそう言った。



兄弟……?



そうだったんだ。



だから、あんなに偉そうだったのか。



それにしても、真逆過ぎるでしょ。



白と黒のスーツって。



「オセロみたいですね」



そう言うと、ユメさんはケラケラ明るく笑った。



「あははっ、妃芽ちゃん例えがおかしすぎー……オセロなんて、初めて聞いたよ」



「え、どう見てもオセロじゃないですか?」



「他はみんな……天使と悪魔って呼ぶけどね」



間違いなく、リュウが悪魔だよね……?



なんだか複雑だけど、今日のこの俺様の姿を見ていたらそう呼びたくなるのもわかる気がした。