俺様ホストに愛されて



あたしが参加しちゃってもいいんだろうか。



どう見ても、邪魔だよね。


リュウはあたしが来ることを知ってるの?



「姫ちゃんはヒロトからの招待客だよ」



戸惑うあたしににっこり笑って、白スーツの人が言う。



「ヒロさん、から……⁉」



「招待客っつうか、サプライズゲスト的な感じかな」



サ、サプライズゲスト⁉



あたしは白スーツの人に手を引かれ、テーブル席の前まで連れて来られた。



白スーツさんの「どけ」の一声で、そこにいた人全員が慌てたように立ち上がって、この場を離れていく。



まさに、鶴の一声とでも言いましょうか。



「どうぞ、姫」



きっちりエスコートしてくれるところなんかが、いかにもホストらしい。



姫だなんて、なんか照れるし。



「座らないの?」



戸惑っていると、既にそこに座り込んだ白スーツさんが不思議そうな顔であたしを見上げた。



「す、座り、ます……すみません、失礼します」



さっきまで座っていた人達の方に向かって軽く頭を下げ、ストンと腰を下ろした。