『相思相愛』
その言葉は、平安時代にはないのかもしれない。
だって、
現に私は今、
好きでもない人と、
結婚式を挙げる為に、
重い十二単を着て、
綺麗な化粧を着々と施されている。
「朱音様。
とてもお綺麗です」
一人の女中に言われ、
作り笑いを浮かべた。
・・・
すべての準備が整い、
式場までの道のりを、
牛の引く車に乗って向かう為、
廊下をゆっくりと歩く。
私の後ろを、
お菊が静かについてくる・・・
「お菊さん、
本当に、婚儀が始まるんだね」
「そうでございますね」
「光は元気?」
「?!!・・・
とても元気にしておいでです」
その言葉は、平安時代にはないのかもしれない。
だって、
現に私は今、
好きでもない人と、
結婚式を挙げる為に、
重い十二単を着て、
綺麗な化粧を着々と施されている。
「朱音様。
とてもお綺麗です」
一人の女中に言われ、
作り笑いを浮かべた。
・・・
すべての準備が整い、
式場までの道のりを、
牛の引く車に乗って向かう為、
廊下をゆっくりと歩く。
私の後ろを、
お菊が静かについてくる・・・
「お菊さん、
本当に、婚儀が始まるんだね」
「そうでございますね」
「光は元気?」
「?!!・・・
とても元気にしておいでです」