ケータイ小説 野いちご

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野いちご10周年記念コンピレーションアルバム『ずっとずっと、大好きな君のそばで。』

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    • あなたの憧れEPコン
    • 放課後

    成績が悪すぎて、なんとなく行った質問。
    それから毎日のように通っている気がする。
    今日もいつも通り、準備室のドアをノックする。

    コンコンコン

    3回叩くのは私なりの合図。

    『はいはい、入んな』

    ドアの向こうから馴染みのある声。
    頻繁に来たって拒まないのは、私が孤独だということを知っているからなのか。

    『今日はどこ?』

    「今日は何もないんです」

    顔色ひとつ変えない彼。

    『そっか、紅茶が残ってたけど飲む?』

    「はい」

    私は知っている。

    残ってたんじゃなくて、新品を買ったんでしょ。

    レシートとスーパーの袋が捨ててあったから。
    以前紅茶が好きだと言ったことがあった。
    彼の優しさに私は涙を流すしかなかった。

    「なんでいつもそんなに優しいの…」

    『いいから、来なよ』

    腕を広げて微笑む彼。
    私は迷わずその腕の中に飛び込んだ。

    『俺は、誰にでも優しいわけじゃないから』

    開く閉じる

    • あなたの憧れEPコン

    彼と過ごす3回目の夏。
    生徒と先生の関係で過ごす最後の夏。
    私たちは夏祭りに来ていた。

    『手』

    彼は私の手を掴んで、自分の方へ私を引き寄せた。
    自然な仕草、いつもそうやって私を守ってくれる。

    「綺麗ですね、花火」

    祭りの終盤には花火が上がる。
    この夏祭りも3回目。
    毎年こうやって手を繋いで並んで見たっけ。
    だんだんそれも当たり前になって。
    でも今年でいわゆる"禁断"の関係は最後なんだな、と思うと複雑だった。

    『何考えてんの』

    「うーん、なんか色々」

    『あっそ』

    繋いでいた手を離して、そのまま私の顔に持っていく。
    とっさに目を閉じる。

    『バカ、キスなんかしねえよ』

    彼はいたずらっぽく笑う。
    私は少し恥ずかしくて、

    「もういいっ」

    と一言。後ろを向いた。

    『拗ねてんの?可愛がるのは、後でな』

    そして耳元で、

    『〇〇の可愛いところは誰にも見せたくないから』

    開く閉じる

    • あなたの憧れEPコン
    • お昼休み
    • 屋上
    • 髪クシャ

    彼が隣であくびをするのを見て、
    私は小さく笑った…なんでもない日常。
    喘息持ちで、思うように学校にも
    通えなかった中学時代とはもう違う。

    「どうした?」

    「今…幸せだなって思ったの。」

    暖かな風に揺れる彼の黒髪が愛おしい。
    こんな気持ちは初めてだった。

    「…今だけじゃない、これからもだ。」

    「え?」

    バチッと目が合った時、
    彼は何故か真剣な目をしていた…。
    私達は互いに吸い寄せられるように、
    触れるだけのキスをする。

    「これからも俺がお前を幸せにする。」

    「…ずっと?」

    彼は優しく頷く…小さい頃から変わらない。
    彼はずっと私が辛い時、隣に居てくれた。
    私の大切な心の支えだった。

    「ずっと私と居てくれるの?」

    「当たり前だろ…ほら、行くぞ。」

    彼は少し紅色に染まった頬を手の甲で隠し、
    もう片方の手で私の髪をくしゃっと撫でると
    ゆっくり立ち上がった…。

    「大好き…。」

    開く閉じる

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感想ノート

光源氏の腕の中【仮】 (♥真珠♥/著)

  • 久しぶりにこんなに切ないお話を読みました、、。
    私は歴史が好きなので歴史ものばかり読んでいますが、その中でダントツに良かったです!!!!
    これからも頑張ってくださいっ!!応援しております、、♡

    ♡Minaho♡   2018/04/05 18:33

  • わか老婦人様

    初めまして。嬉しい感想ありがとうございます。思い入れのある作品なので、本当に嬉しいです!

    今は、仕事が忙しく、中々作品が書けませんが、このような作品が書けるようこれからも頑張ります!

    ♥真珠♥   2016/07/05 12:35

  • アイデアが素晴らしいと思いました。源氏の君の時代と現在、興味深く読ませて頂きました。これからもこの様な本お、書いて頂きたい。がんばってくださいね

    わか老婦人   2016/07/05 03:53

  • ☆輝夜★様

    嬉しすぎる感想ありがとうございます!
    初めての時代物で、上手く書けるか心配で・・・

    でも、そんな事を言ってもらえて、書いてよかったと思います。

    シュシュも読んでくれてたんですね!重ね重ね、ありがとうございます。
    妄想前回の作品ばかりですが、お暇な時に、是非(^・^)

    ♥真珠♥   2014/03/17 13:33

  • 一気読みしてしまいました。短時間で読めるのもいいですね。

    実は「シュシュ」も読んでいたので、時代物はどんなふうに書いてるんだろうなって思いながら読んでいました。

    ずっと一途に思える相手と出会えて、そして、ハッピーエンドで終われて、ホントに良かったです。

    真珠さんの書き方が好きなので、これからまた時間があれば他のも読んでみようかと思ってます。

    素敵な作品でした。

    ☆輝夜   2014/03/17 10:50