「女の子だよね?」



私に訪ねる声はなんだか無駄に色っぽい。


声からしてこの人は男だ。



.....にしても。

その質問は失礼に値する台詞ではないだろうか。



「離して.....」



ムカついた私は後ろを振り向いて私の腕を掴む男を睨んでやろうと思ったのだけれど.....



いっイケメン!!?



私の腕を掴むのは超絶イケメンの男だった。



焦げ茶色の少し長めの髪。

スッと通った鼻筋。


まさに綺麗と言う言葉がぴったりな人。


王子さまみたいだ。



「見とれちゃった?」



ぼけーっとイケメンさんを見つめる私を見つめてクスリと笑うイケメンさん。



うわっ笑顔まぶしっ!!



「あの〜逃走中なんで離して欲しいんですけど....」



「逃走中?あのテレビの?」



「ちょーと....いや、かなり違うんですけど.....」



眩しい笑顔に少し心臓が跳ねる。



おいおい、私ったらこんな失礼イケメンさんにドキドキしているだなんて。



そんな私を見て終始にこやかな笑みを浮かべるイケメンさん。