「千架....」



桃也と同じ理由で怒ってるのなら、何だか嫌な予感.....。



キスマークを付けた尚紀を恨む。



次、会ったら絶対許さない!!


尚紀のせいで数々のピンチが私を襲っているのよ!!




「人の所有物に何すんだよ、アイツら」




チュッ



尚紀への怒りをむき出しにしている私の首筋にキスをする千架。



チュッ



チュッ





何度も、何度も。




「ちっ千架!!?やっ!!」




そんなにしないでよ!!


心臓に悪い!!




逃げようとするけども千架はさらに腕に力を入れて、私を離さないようにガッチリ腰を抱き締める。




逃げられない。




「尚紀も、桃也も、咲音が嫌がるから逃がしたんだと思うけど、僕は絶対、逃がさないから」




千架が甘く私の耳元で囁く。




.....は!!?


みんな私のことを逃がしてくれてたの!!?




てっきり勝負に勝っていたとばかりに思っていた.....。