全く、恐ろしすぎるよ、このお屋敷は。
何度、私の純情が危うくなったか。
こんな生活を毎日している私もすごいけどさ....
廊下をまっすぐ歩く。
もう、どこにも寄り道なんてしない。
まっすぐお部屋に帰るのみ!!
びしょびしょだったメイド服もいつの間にか生乾き。
湿っている程度になった。
これくらいは部屋まで我慢しよう。
もう、襲われたくないし。
「あ、咲音〜」
「ちっ千架」
誰にも会いたくなかったのに。
千架に出くわしてしまった。
よく考えればこの辺には千架の部屋があったはず。
しくじった!!
千架の部屋がないルートを通って帰ればよかったのに!!



