「って言っても、もー手は回してあるけどねぇ」





尚紀がクスリと何かを企んでるような顔で笑う。





手は回してる?





「咲音のお母さんの手術費は僕たちが払っておいたよ♪」




「ええ!!?」





千架の発言に驚き過ぎて涙が引っ込む。




私、誰にもお母さんの事なんて言ってないんですけど!!?





「俺たちが咲音のことについて知らねーことなんてねーよ」





パニックを起こしている私にニヤリと笑う桃也。





嘘でしょ....。


神宮寺財閥恐るべし.....。





「ありがとう、みんな」





安心して笑みが溢れる。





お母さん、手術受けれたんだ。