咲音が違法な店で働いている情報を得たときもそうだった。
「今度はどんな無茶をしたのかな〜」
咲音って本当に面白い。
桃也と尚紀は物凄く心配してるけど、僕は面白くて仕方ない。
咲音がやらかすことは桃也や尚紀が心配するほど、おおごとじゃないからね。
「お前は真のドSだな。末っ子の癖に」
ニヤニヤ笑う僕をため息混じりに見つめる桃也。
「桃也って本当バカだよね。三つ子の中で一番。いや、世界で一番」
三つ子だから、末っ子とかあんま関係ないでしょ。
僕の台詞を聞いて、「は?お前喧嘩売ってんの?」とか言っていたのに、
「世界で一番ねぇ....極めるか」
なんて言ってきた。
バカだ。
コイツ本当にバカだ。
「極めとけよ」
黙っていればクールに見えるのに。
残念な奴とはコイツのことを言うのだろう。
自分の使い方がわかっていない。



