「…ご、ごめんなさい」 中学生の怒鳴り声に怯んだのか涙目になりながら謝っている紅葉くん。 私はすぐさま紅葉くんとその中学生との間に立ち、サッと紅葉くんを背後に隠した。 そして。 「ちょっと、あなた…こんな小さい子泣かせて恥ずかしくないの!?」 勢いよくそう言い放つ。 「萌花お姉ちゃん…!」 よほど怖かったのだろう。 紅葉くんは私の腕をギュッと握りしめ、うつむいている。 「…は?何?急に出てきて…コイツの姉ちゃんか何か?」