「紅葉くん、お家どこ?もうすぐ暗くなるし、お迎えの人いないならお姉ちゃん送っていこうか?」 私が心配してそう言うと。 「大丈夫!もうすぐお兄ちゃんがお迎えにくるから…ほら、来た!お兄ちゃ〜ん」 そう言い放って、紅葉くんは私の後方に向かって手を振る。 …お兄ちゃん? 紅葉くんにつられ、私もくるりと後ろを振り返る。 すると、そこにいたのは……。 「…か、楓先輩?」 なんと、あの三枝楓先輩だったのだ。