「泣くの我慢して偉かったね。はい、これでもう大丈夫…!」 そう言って、男の子の頭を撫でてあげると。 「お姉ちゃん、ありがとう」 男の子は、ニッコリ微笑みながらそう呟いた。 男の子の名前は、紅葉(もみじ)くんというらしい。 なんともかわいい名前だ。 すっかり仲良くなった紅葉くんと共に、私も砂のお山を作る手伝いもした。 「お姉ちゃん、もっとそっちに砂かけて!」 「う、うん。わかった…!」 なんだかんだで楽しい時間を過ごした私。 気がつくと、だいぶ日も傾いてきている。