「お、緒方先輩?」



いきなりキャラ変えたんですか?

なに拗ねてみちゃってんですか?

あ、焦るじゃないですか!










「テメー、覚えてねーのかよ」



そう聞かれて、あたしの頭に浮かぶハテナ。

覚え……?



「えぇと、なにか約束とかしてましたか?」



もしかして、奏多くんと一緒に居るときになにか言ってたりしたのだろうか?

それならきっと、あたしは奏多くんに夢中すぎて聞けていなかったのかもしれないけれど。



「ありえねぇ」

「はい?」

「気にいらねぇな」

「と言われましても」



彼との会話に、食い違いを感じる。


緒方先輩はまた大きなため息をついてから……まるで傷付いたような表情を見せた。














「思い出せないなら、意地でも思い出させてやる」

「は……い?」