綾愛さんと二人して居ないんじゃさすがにそう気付くか……とも思ったけれど、この場に居る人数が少なかった。
「滝澤くんたちもいない……?」
私の友達3人が、消えていた。
滝澤くん、すずちゃん、みくちゃん、それに理事長まで。
「アイツらは温室の方。ババアに勧められて見に行ったけど、すぐ戻って来るっつってた」
「……あたしも後で見てみたいです」
「……明日なら、いい」
「あしt……」
はっ!!
これは……この流れは今夜のお泊まりの確認ともいえるのでは……?
「あの、はい……というのも何だかとても照れくさいのですが」
「先に言っておくがオールナイトしてまで話すわけじゃないからな」
「……はい?」
「寝室は俺の部屋使え」
「…………………………え?」
あれ、そんな話だったっけ……?
いや、確かに、話はするんだろう、説明は聞くんだろう。
でも確かに、よくよく考えてみれば夜が明ける10時間近くも話し続けているわけでも無いことは容易く想像出来るわけであって……。
「お前気付いてなかったのか」
「綾愛さんマジック!!?」
「綾愛がなんだって?」
びくっ!!
背後にいたその気配に全く気付かずに、話しちゃいけない張本人の、冷気を纏う声。
「東先輩……!?いつの間にそこへ!?」
「二人が立ち話を始めて、それを気して何が悪い?」
「あ、いえなにも!何も悪いことなどありませぬ!!」
「誰だよ」
キャラ崩壊に即座にツッコミを入れてくれた心くんに、今は感謝する!
和歌さん動揺が隠せない!!無念!!!



