来るように指定された家の柱の陰へ行くと、綾愛さんが待っててくれていた。
「預かってきたプレゼントとー、あと彼の選んだ分もこちらの紙袋に入っています。一通り発信機など付いていないことは確認したのでご安心ください!」
「物騒なことまで聞いちゃった気がするけど、ありがとう綾愛さん!!」
発信機が付いてる可能性まで考えなきゃいけないとか、背筋がひんやりするからやめてほしい。
予め聞いてた値段を出すとき、一応既に心くんが釣り含めて払っていたようで……それでもこれだけはあたしの持つお金で払いたいからと、綾愛さんに渡した。
受け取るかはわからないけど、後でお釣りを渡しておいてくれるらしい。
手間かけさせてごめんね、でもこれだけは自分で、払いたかったの。
「あと……今二人きりなので少し相談したい話もありまして」
じっと私を見つめる瞳に、視線を捕らわれる。
ニコニコしていた先程とはまたガラリと変わる、その表情。
「……なん、でしょう?」
「お兄ちゃんと、あなたの友達を関わらせたいと考えています」
「東先輩と……?」
わたしの友達、といえば、まさに今日ここに呼ばれた二人。
「すずちゃんとみくちゃんを?」
「はい。まぁ今日はお試しで関わるような機会を作ってみたんですけど」
「二人を呼んだのは、東先輩と会わせる為ってこと?」
「ええと、確かに心さんにも和歌さんのお友達を知ってほしかったり、和歌さんがこの家に来るのに緊張しないようにという面も含めて、彼女たちを呼びました。それとは別で、私たちが進行している計画もあるんです」
「計画?」



