……でも、でもさ、ほら、もしかしたら妄想しすぎて本来のキャラ以上に酷い印象になってるだけかもしれないし。
ここでもう一度改めて何か話せば変わるかもしれないよ。
ほら、本当はきっといい先輩なんだよ、うん。
あたしは意を決して東先輩の言葉を待った。
よし、いざ!
「なんで奏多と手繋いで来たの?」
いきなりその話題ですかー!!!
「……な、な、な」
この部屋に入る前にはちゃんと手離してたよね?ね?
だってほら、さすがに並んで廊下歩けるほど広くないし。
「カメラ越しに見えたんだ、インターホン」
「え、あ、カメ、っつ……!?」
え、あれ、カメラ付いてたんですか!?
と言いたいけれど、見事に言えていない。
「カメ?日本語もまともに言えないの?」
にっこり。
……あぁ、どうやら思い過ごしとかでも何でもなかったらしい。
この鬼畜悪魔。
「で、なに。なにして手懐けたの?奢った?プレゼント?頼み込みでもした?弱味にぎったの?なんで奏多が君なんかに懐けたのかな」
……そこまで、言いますか。



