「クシュッ」
雑談をしていると、
みのりは手で鼻を覆いくしゃみをした。
いくら夏だといえ、
クーラーが効き過ぎてる。
それに、普通の人より
みのりの体は弱い。
俺は羽織っていた黒いパーカーを
みのりの肩に掛けた。
「え?」
「寒いだろ。
俺は寒くないから気にすんな」
俺はそう言い、
残りのコーラを飲み干した。
「ありがと」
みのりは柔らかく微笑み、
パーカーの袖に腕を通した。
…なんか、前からの視線が痛い。
仕方なく前を向くと、
案の定、2人はニヤついていた。
だが、瞬は思い出したかのような
顔になった。


