向日葵のような笑顔の君へ

「ねぇ、春」






大きい水槽の前で手を繋いで
立ってると、みのりがキュッと握ってきた。






「ん?」







「もしさ…もしだよ…??
私が…病気で…治らなくて、死んじゃっ…」




その言葉の後は言わなかった。
いや、多分言えなかったんだろう。



俺がみのりの手を引き寄せ
抱きしめたんだから。






「それ以上、言うな…」






みのりの声は震えてて、
今にも消えそうだった。だから…




怖くなった。






「私ね…病弱なんだ…」




その言葉を聞いて、
あまり驚かなかった。



もしかしたら、体が弱いのかもって、
思ってた。





「小さい頃から病弱で…
学校なんて、あまり行けなかった。
倒れる事だって多かったし…
一週間も目を覚まさない時だってあった」





みのりの震える声を
俺はちゃんと聞いていた。