向日葵のような笑顔の君へ

「人いっぱいいるね~」






そう言ったみのりの言うとおり、
周りは人だらけ。

まぁ、休みだし水族館だし
仕方ないが…。





「俺、払う」



財布を出そうとするみのりを止め、
俺は受付のおじいさんに金を2人分出した。





「え?!そんな、いいよ!!」




申し訳なさそうな声を出すみのり。
もう、そんな事言っても意味ないが。



てか、金を出すのは男の主義だろ。






「別にいいよ。
俺、男だし」



「意味分かんないよー」





もう、と言って本当に
申し訳なさそうな顔をするみのり。


別に金くらい、いいのに。





「ほら、行くぞ」





俺はみのりの手を掴んだ。