名前を聞いたら「ナオミ」としか言ってくれない。
それでも、お礼を言いたかった。
何も口を出さないで、俺を信じてくれて…ありがとうって。
今までも、何度かこういうことがあって。
誰かが俺に「大丈夫?」と言えば。
それを見た他の奴らの目は冷たくなって、更に孤立した。
誰かが他の奴らに「最低だ」と言えば。
不機嫌になった奴らは、俺を更に……孤立させた。
結局、他人がどうこう出来る問題じゃ無かった。
だから、何も言わないでくれてありがとう……信じてくれて、ありがとう。と、伝えたかった。
そして、ナオミ先輩の通う高校を見つけて。
必死に勉強して、この高校に入った。
……でも、ナオミ先輩はあの時の事は忘れている様だった。


