チョコレート箱 【完】





「バ……ッカじゃねーの。あーあ、もう知らない! 勝手にしてろよ、ドンカン」

「フン。シュンヤに言われたかねーよ。俺の妹がシュンヤにチョコ渡してくれってうるさくて、断るのが大変だったんだぞ」

「は……!? え、何?」



あ、やべ。

わざとらしく、そう言った俺は、逃げるように裏庭に向かった。


走りながら、妹と話したことを思い出す。



『お前、シュンヤが好きなのか。3歳差じゃないか?』

『年の差? なにそれ。人を好きになるのに、年なんて関係ないでしょ? お兄ちゃん、馬鹿じゃないのー?』




そうだよ。

俺は馬鹿でガキだから、ナオミ先輩とは不釣り合いかも……とか。

少しは気にしてるんだよ。


でも、





実際、俺は逃げていただけ……なのかもしれない。