チョコレート箱 【完】





ヒカルは私の顔を見て、切ない笑みを見せた。


「そんな、泣きそうな顔はズルイよ、スミエ。僕は、どうすればいいか分からなくなる」

「………ッ…!」



私は、ヒカルを傷つけていた。

どんなに胸を痛めただろうか。

私が想像しても、きっと分からないくらい、ヒカルは……


そう思うと、苦しくなる。



ヒカルには、染井君の好きな所をたくさん言った。

好きになった理由も言ってしまった。

目が合ったら報告して、顔を赤くした気がする。

今も――……私は、きっとたくさん傷つけた。



「……恋してるスミエを、僕は好きになったんだ。それを否定しないでよ……」



ヒカルは、傷つけてきた私の頭を撫でてくれる。

なんで? どうして――……


それを聞いたら、「スミエはズルイね」って言われるかな。