チョコレート箱 【完】





しばらくしてから、ユウト君が口を開いた。


「…頑張れとか、無責任なことは言えないけど。自分がやりたいことを、やってみれば?」

「……ぐずっ……うん」



涙がまだ止まらない私を見て、ユウト君はふざけた口調で言った。


「もしトモに泣かされたら、俺の胸で泣け! なーんて」

「プッ……あははっ!」

思わず吹き出してから、ちょっと泣き止んだ私。


落ち着いて来た。

私は俯き加減で、ユウト君に言う。


「…ありがと。そうさせてもらおうかなー」

「……え゛っ……?」

本気になって困っているユウト君を見て、今度は思いっきり笑ってしまった。


「ははっ! 嘘嘘! 冗談だよ」


私はそう言って立ち上がり、チョコが入った箱を手に取った。

……よしっ! 気合入れ直したっ!