チョコレート箱 【完】





トモを好きになっていなかったかもしれない。

そんなの……嫌だもん。


好きになれて良かったって、思うから。



「ひっく………やっぱり、渡し…たい……」

「ん。素直になれましたっ!」


ぐりぐりと頭を撫でられる。


トモもよくこうして、頭を撫でてくれたっけ。

……最近も、私が落ち込むと頭を撫でてくれて。


いざって時に、すぐそばにいれくれて。



「……す、好きだけどっ! どうやって渡したらいいのーっ!」


大泣きし始めた私を見て、ユウト君はギョッとした様子だった。

けど、ポンポンと頭を叩かれて私は落ち着いた。


……ユウト君がトモと仲良くなれたの、分かる気がする。


トモってリーダーって感じだけど、あれで結構弱い所があるんだよね。

きっとユウト君は、トモを慰めるとき、こうしてるのかなぁ。