相沢の柔らかいサラサラの髪の毛に触れると、優しく頭をなでてあげた。


嬉しそうに笑う彼女にまた胸を撃ち抜かれる。


なんだか相沢がいつもより可愛くて。
儚げで、俺、どうにかなりそう。


……相沢を、独り占めしたい。


こんな可愛い相沢、俺以外のやつ、誰にも渡したくねぇーし。


ーー好きだ。


でも告白はまだしない。
彼女が声を取り戻したら聞いて欲しい。


だって声を取り戻す手伝いをするって約束したのに、この気持ちはもしかしたら彼女にとって迷惑かもしれない。


好きだ……なんて言ったらまた相沢を傷つけてしまうかもしれない。
それだけは避けたい。


だから。


今はまだ、この気持ちは秘密。


君の声を取り戻す約束を守れたら。

その時に言うよ、必ず。


だから、もう少し待ってて。


君を振り向かせるから。