「こんにちは。さっき、言うの忘れてて…。
僕、いじわるうさぎって言います」
「いじわるうさぎ…?」
「あの!こ、これ…」
そう言いながら、いじわるうさぎはたんぽぽのお花をうさ子に手渡しました。
「わあ、ありがとう。…ねえ、本当に、いじわるうさぎっていう名前なの?」
「うん。みんなに、そう言われているんだ」
「何でそう言われているの?」
「…僕、いじわるしかしていないから」
いじわるうさぎがそう言うと、うさ子は目をまん丸にしました。
そして、思ってもみないことを口にします。
「何で?優しいじゃない」

