やー、夏祭りですかぁ。友達からのお誘い全部断っちゃったよ、申し訳ない。
「お母さん、苦しい」
お母さんの着付けはいつもキツイ。私そんなに細くないから。窒素するからやめて。
「ほら、これでいいでしょ」
「うん、大丈夫」
黒地の浴衣だよー。紫色と青色の蝶々が描かれた、ものっそい地味な浴衣だよー。
髪はアップにして、お父さんの大きなキャップを目深にかぶった。
浴衣にキャップってないよね、中々ね。でもそうしないと知り合いに遭遇した時困るし。
「いんじゃない?」
「興味薄そうだね」
「さ、エドちゃんが外で待ってるわよ。行ってらっしゃい」
「スルーしたね。ま、いいや。行ってきます」
私は荷物を持って家を出た。



