「千鶴ちゃんは本当にチョコが好きですね」
「この世で一番好きだからねっ。チョコ以上のものなんてないよ。子供っぽいとか言ったらぶっ殺す」
「言いませんよ。可愛くて千鶴ちゃんらしいですが、ただ……」
先生は急にしょぼんと落ち込んだ。何だ何だ、何があった。
「僕はチョコにも劣る存在なんですね……。千鶴ちゃんの一番に、なりたかった……」
「先生ー、そりゃ無理ですよ。どんな完璧な人間がいたって、先生には勝ててもチョコには勝てません」
「僕に勝てても!?」
「あ、口が滑った」
先生は本気で落ち込み、部屋の隅でじめじめし始めた。冗談なのに。
「嘘だよ嘘嘘。先生以上の人間はいないよ。現段階では」
「嬉しいような、哀しいような……」
「ねー先生、来週は夏祭りじゃないですか。一緒に行こうよ」
「勿論です。千鶴ちゃんの浴衣姿、楽しみにしてますね」
「期待しないで」
てか、この会話去年もしたような気がする。毎年繰り返してね?



