「と、翡翠くんも言っていたことですし」
ジリジリと四つん這いで迫ってくる先生。私は何だか恐ろしくて座ったまま後退する。
「あれコレ壁ドンパターンじゃない?」
「壁ドンもいいですね」
「何が!?」
「何がって、やだなぁ、そんなの決まってるじゃないですか」
ニッコリと笑いながら徐々に距離を詰めてくる。質悪いなこの人!
「げっ」
予想通り壁にぶつかった。その瞬間、一気に先生は私のすぐ目の前まで接近し、私の顔の横の壁に両手を置く。
「こういうことですよ」
耳元で普段より低い声で囁かれ、肩が僅かに震える。
「ねぇ、千鶴ちゃん」
俯き加減でいたら、そっと顎を指で上げられ、先生の艶っぽい瞳とぶつかる。
「な、何よっ!」
先生はくすくすと笑うと、更に顔の距離を縮めた。



