カノンちゃんに言われたこともあって、私はきちんと練習に参加した。ただ、必要以上に近寄らないようにはしてるけど。
そんな風に練習し、無事に終わった後、普通に帰ろうとした私の腕を、槙くんが掴んだ。
「あのさ、ちょっといい?」
「ちょっとならいい」
教室は、もう誰もいない。畜生、皆してさっさと帰りやがって。
「天瀬さんさ、今日僕のこと避けてた?」
「うん」
「き、きっぱり言うね……。それはやっぱり、噂が原因?」
「うん」
「そっか……」
槙くんは何かを思案するように目を伏せた。早く帰りたいなぁー。
「本当だし、本気だよ」
「え、何が?あ、あー、槙くんが私を好きだってヤツ?」
「うん」
「何で?」
すっごい疑問なんだけど。



