5月下旬。

亮介からは毎日のようにメールがきた。

『今何してる?』

『今部活終わったよ』

そんなごく普通の内容。

亮介は植木くんと同じ部に所属しているらしく、植木くんの面白いエピソードなどもいろいろ話してくれた。

たまに電話もきて、仲良くなるのに時間はかからなかった。



いつものように、夜携帯が鳴った。

亮介かと思ったけどランプの色が違う。

スクロールされるアドレスは、見たことのないアドレス。

誰だろう、と思いながら内容を確認する。



─…なんか

こういう時の気持ちって、どう表現したらいいのかわからない。

『怖い』とか『悲しい』とか、そんな表現も合わない気がする。



心臓が大きく波打って

こんなに嫌なドキドキは、美香の時以来だ。



《キモイ。死ね》