「お前、真似すんなよ!」

「はっ?してないから!」

「まあいいや。俺これから部活だし、夜にでもメールちょうだい」

赤外線でアドレスを交換して携帯を閉じる。

─メール、していいの?

ねぇ、彼女とはどうなったの?

今回のアドレスにも、彼女の名前は入っていない。



「またね」



─『またね』─



3ヶ月の隙間も感じさせないくらい、大ちゃんは『普通』だった。



ねぇ、大ちゃん。

どうしてあの時、『菜摘がいるなら行かない』なんて言ったの?

どうしてメール返してくれなかったの?

どうしてアドレス変えちゃったの?

菜摘のこと、嫌いになったからじゃないの?

そうじゃないなら、どうして?

どうして今さら、普通に接してくれるの。



どこまでもわからない人だ。

それともわからない菜摘がバカなのかな。