柔らかくて豊かな胸がさらに…。


無条件で俺を誘惑する。


「杏花、そろそろいつものを…」


「うっ……うん////」


リビングで育児書を見ていた杏花の手を取り、


2人して腰を上げる。


「村岡、俺らは寝室に…」


「はい、承知致しました。お休みなさいませ」


「お休みなさい、村岡さん」


優しい表情で会釈する村岡。


彼女を残して、俺らは寝室へと。


妊娠9カ月の半ばを過ぎると、


胎児の心配よりも母体の心配の方が大きい。


お腹が目立つとは言え、胎児はまだ小さい。


けれど今のご時世、未熟児で産まれたとしても


充実した医療で十分助かる可能性は高い。


けれど、杏花は我が子を少しでも大きくしようと


毎日、必死に努力している。


1日も早く安心したい俺と


懸命に闘う杏花の想いは


―――――複雑に交差する。