マスクを着用して、階段をゆっくり降りる。 あー、なんか…ぐわんぐわんって、視界が不安定だ。 気持ち悪いな……。 「あらぁーっ? 芽衣と同い年?」 騒ぐお母さんの声に、私は頭が痛くなる。 お母さーん。 ちょっと、女子高生じゃないんだから……。 私が女子高生なのに。 ホラ、少しは私みたいに大人しくしないと。 まあ……私の場合は、今日は熱だから大人しいだけなんだよね。