それなら、配達の人かもしれないし。 『母さんが「芽衣の彼氏!?」って騒いでるから、気になったんだよ』 仁兄の言葉に首を傾げた。 ん? 私の彼氏? 別にいないけど、やっぱり私に用があるのかな。 「……わかった。行ってみる…ゴホッ」 『そうか。じゃ、俺が部屋に入ってから出ろよ』 薄情者! そう思ったけど、ここは黙って仁兄が部屋に入ったことを確認してから部屋を出た。 仁兄は高校3年生だもんね。大学とか行くため、勉強してるかもだし。