『なんか、誰かが来たみたいだぞ』 「ゴホッ……誰?」 『男』 「じゃあ……仁兄の友達じゃないの……?」 だって私、基本的に颯太君以外の男子とは話さないもん。 颯太君のことを喋るなら別だけど、家に来るほどの仲良しって程でもないし。 お見舞いに来るほど気が利く事が出来る人は、その中には期待できない。 『だって、俺の知り合いじゃないし。遠くから見ただけで、話してないけど』 なにそれ。 誰が来たのか気になって、階段の上からちょっと覗いただけなんじゃん。