泣きたくないのに。 へこたれないのが、私の取り柄なのに――…… ―― コンコン 急にノックされて、私はパジャマの袖でゴシゴシと目を擦る。 「な、何? 入っていいよ」 『……いや。風邪をうつされたくないから、ここに居る』 その声は、私の1つ年上のお兄ちゃんの、宮園仁。 なにそれ。私が風邪だからって。 ……グスン。薄情者。