一瞬、金縛りにでもあったかのように動けなくなる。
けど「誰か、絆創膏!」と言う声に、私は慌てて駆け寄った。
「颯太君、大丈夫?」
種類ある絆創膏の中から、大きめの絆創膏を取り出した。
たくさん絆創膏を持っているのを見た颯太君は眉を寄せる。
「……宮園、そんなに絆創膏持ってた?」
「えっ? あ、ううん! 今日の占いのラッキーアイテム☆」
そう言いながら、近くに居る河本さんを気にせずにはいられない。
彼女は今、どんなに傷ついた顔をしてるのか。
見たくない――……見てしまえば、私の決心なんて崩れてしまう。


