占いから伝える片思い





私は慌てて両手で自分の口を塞いで、コクコクと頷いた。


再び去っていく颯太君の背中。


勿論寂しいけど、私は自分の鞄の中を見て溜息を吐いた。


……どうしよ。


「傘、1個しか持ってきてないのに貸しちゃった」


そう言ってから、相合傘しようとか言っておけばよかったと気が付く。


うーん……まぁ、言えないか。


占いって理由が無きゃ、私はきっと話すことすら出来なかった。


颯太君が濡れなければ…それで。


私は改めて椅子に座って、残りの反省書を書き上げた――……。