占いから伝える片思い





そっか。


須原先生って、雨の日には傘を貸し出してるんだっけ。


ということは、颯太君は傘を忘れた……?


そこまで考えてハッとする。



『今日ノ、ラッキーアイテム、ハ……傘デス!』



「……傘…占いのラッキーアイテムなの!」


私はそう言って鞄を取り出し、中身を探る。


いきなり私が大声を出したからか、ポカンとしている颯太君。


私は鞄の中から目的のものを引っ掴み、颯太君に押し付けた。


「……え? 何、宮園」