懐かしい永嶋の匂いに、美緒は包まれていた


美緒は永嶋を見つめた。


『怖くて部屋に来れなかった…。
女の人が出て来たらどうしようって…』


永嶋は笑いながら美緒の顔を撫でた。


「俺はよっぽど信用されてないんだな。
女が居たら、美緒に合鍵なんて渡さないよ。
この部屋は美緒しか入れないんだ」


『私だけを見てほしかった…。
あの頃、いつもそう思ってた…、愛してた』


美緒は永嶋にキスをして、二人はそのままベッドへと…。


美緒はまた、永嶋に抱かれた…。


だが、この間の様にどうしてなどとは考えることはなく、安らぎを感じていた。


「美緒、俺と一緒に暮らさないか。
しばらく一緒に暮らして、結婚しないか。
俺は再婚になるけど、美緒と一緒に居たいんだ。俺の人生を美緒に捧げるよ」


驚きの余り、美緒は言葉にできなかった…。