「美緒、疲れてるな。仕事のしすぎだ」


永嶋は美緒を支えながら部屋に向かった。


永嶋の部屋に入り、水を飲むと美緒は少し落ち着き、部屋の中を見回した。


『部屋綺麗にしてるんだ…、でも女の気配はない…』


「美緒、無理しすぎてるんじゃないのか。
大沢も美緒に頼りすぎなんだよな」


永嶋はそう言いながら美緒の隣に座った。


『もしかして、今日の電話聞いてた?』


「あぁー、俺と大沢しか居なかったからな。
大沢が美緒の様子がおかしいって言うから、その後すぐに販売管理部に行ったけど、美緒はもういなかった…」


美緒は永嶋に抱き付いた。


『やっぱりおかしいのかな、私…』


永嶋は美緒を強く抱きしめた。


「そうだな、おかしいな。俺に逢いに来るくらいだから」