翌日の朝。
安らぐはずの旅行は、一睡もせず夜が明けた。
結局あのまま、春陽は俺に背を向けて布団に潜り込んでしまい、睡眠を妨げるのはできないと俺も仕方なく布団に潜っただけだった。眠れなかった。
「春陽」
俺が呼びかけるけど春陽はこちらをチラリと見るとすぐに俯いてしまった。
明日には帰るというのに。
こんな顔をさせるために旅行に来たわけじゃないのに。
一体昨日の俺は春陽に何をしてしまったのだろうか?
売店の時は笑顔だった。
食事の時も…笑顔だったはずだ。
春陽は一体何を考えているのか分からない。
こんなに他人の気持ちを考えた事がないから分からない。…もしかしたら、気づかない間に彼女を傷つけていたのかもしれない。
あぁ、本当に今までの俺は最低だったんだな。
こんな、たった1日の出来事でさえ自分の非を見つけ出す事が出来ないのだから。


